1. 報酬
ご褒美トレーニングでは鳥さんが大好きなものをご褒美として行います。
「ご褒美の選び方」、「与え方」について、ポイントをお伝えいたします。
ご褒美を食べ物にする場合
これを見ると鳥さんが小躍りするくらい大・大・大好きな食べ物を用います。ご褒美に決めたら、通常のエサ入れには入れないようにして、価値をアップさせます。
繰り返しのトレーニングの場合、一回で与えるご褒美のサイズは、一口で食べきれる大きさに砕く。鳥さんの鼻の穴の大きさくらいが目安。
ご褒美をモノにする場合
チュドン!とこれめがけてまっしぐら!の反応が得られる存在。
おもちゃやタオル、クッションなどできれば、飼い主さんが扱いやすいサイズが理想的。
繰り返しのトレーニングは、「食べ物」が向いています。
その場にとどまってほしい体重測定やケージに入るトレーニングの場合、”おもちゃ”や”モノ”も使えます。
ご褒美の与え方
望ましい行動の直後!ずばり0.2秒以内!!遅くても3秒以内。望ましい行動から10秒以上経過してしまうと、望ましい行動とご褒美との関連付けができなくなる。3秒以内に与えられない場合「上手ね!」などの声かけもご褒美になります。
ご褒美に対して反応が悪い場合、今使っているご褒美は飽きてしまったかも。他のご褒美でトライ!
大好きなモノがわからない?
現状、鳥さんが大好きな食べ物やモノがわからない場合、地道に探っていっていただけたらと思います。今はそれほどではなくても、ある日突然「これ好き!」と反応してくれる可能性もあります。
あきらめてしまってはそこで終わりです。
いろいろ試すことで、食のバラエティーも広がり、鳥さんの思考の刺激にも繋がります。「これキライ!」も、大切な鳥さんの選択肢の一つです。
鳥さんにとってのご褒美
鳥さんにとって、食べ物やモノ以外でご褒美になりえるものは次の通りです。
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カキカキ
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声かけ
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視線 などなど
さて、あなたの鳥さんは何が一番好きですか?
2. トレーニング
いざトレーニングを実践する時に、抑えていただきたチェックポイント
セッションのタイミング
空腹時が最適。満腹状態ならいくら大好きな物でも受け取ってくれないかもしれません。
でも、空腹過ぎてもかえってイライラしてしまう場合もあるので見極めが大切。
トレーニングを行う環境
緊張する場所だとダメ。リラックスし過ぎても思うように動いてくれない場合もあります。
なかなか進展がない場合、トレーニングをする場所を変えてみるのもおススメです。
1回のセッションの長さ
セッションを切り上げるタイミングは鳥さんが飽きる前です。
「これが成功したら終わりね」で終わらせる必要はありません。成功するまでトレーニングを続けた結果、鳥さんが先に飽きてしまう場合もあります。失敗して終えても鳥さんはしっかり覚えてくれています。
毎日やらなきゃいけないの?
トレーニングの頻度は、毎日行えばゴールへの到達はそれだけ早くなります。でも、週1回のトレーニングでも鳥さんは覚えてくれます。
ただし、咬みつきや呼び鳴き改善の場合、常に一貫したルールが大切です。
義務になると楽しくなくなる
大切なのは飼い主さんもぜひ楽しみながら取り組んでいただきたいということです。鳥さんの小さな「できた!」を一緒に喜びながら取り組んでみてください。
トレーニングを成功させる
+αのポイント
トレーニングに集中できない
トレーニングの妨げになっているモノがないか?
ハードルが高すぎる
ハードルを今よりも下げてみて再挑戦。
ハードルが低すぎる~低すぎても、鳥さんはつまらなくなってしまうようです。ハードル(課題)の設定は「ほんのちょっぴり難しい」くらいが最適です。
ご褒美の価値がなくなっている
エサ入れに常にご褒美が入っていると、「いつでも食べられる」ので価値がなくなります。
何をしたらいいのか指示が分からない
鳥さんの名前を連呼したり、応援のつもりの掛け声はかえって
鳥さんを混乱させてしまいます。
ルールが一貫していない
複数人で暮らしている場合、共通の認識と実践が必要です。
鳥さんペースに陥っている
鳥さんがあっちを向いたら飼い主さんが移動して、さらにこっちを向いたらまた移動してなど、人の立ち位置を変え過ぎるとそれが遊びになる場合も。
鳥さんのペースを尊重する
6と相反するかもしれませんが、鳥さんにも都合があって、「今はやりたくないなぁ~」の時もあります。こういう時は、無理強いせず、じゃあまたあとでね~と、時間を空けて再度おうかがいを立ててみてください。強制してしまうと、トレーニングが楽しくないものになってしまいます。
毛引き、自咬改善や発情抑制の場合、トレーニングに加えて、鳥さんをとりまく環境を整えていく必要があります。